健康寿命

人生100年時代と言われますが、女性の皆さんは生命寿命と健康寿命(体の不具合がない状態)に10年以上の差があることをご存知ですか?この差を縮めることが大きな目標になります。

更年期障害

更年期は女性特有の変化で、それ自体は病気ではありません。ただ、急な変化で様々な自覚症状を生じ、生活に支障を来すことがあります。また、更年期を境に、骨粗鬆症や脂質異常症、関連した心血管障害の発生が増えることがわかっています。更年期の診療は、これらの女性特有の変化に適切に対応(治療、予防)して、生活の質を保つことにあります。なんとなく調子が悪い、動悸、ほてり、発汗、気分がふさぐ、などの自覚症状を緩和して生活の質を改善することが治療の一つの目的です。もう一つの目的は、骨粗鬆症、脂質異常症など自覚のない変化に対する予防的なアプローチです。治療によって健康寿命を延ばすことが大きな目標になります。
治療としては、症状の強さも考慮しホルモン補充療法、漢方治療を主に対応します。
患者さんのご意向によってはプラセンタを使用することもあります。

骨粗鬆症

ロコモ、フレイルといった言葉をCMなどでも目にすることが増えてきました。骨、筋肉、関節などの運動機能が衰えた状態をロコモ、「介護」で想像するような、より広い範囲で衰えた状態をフレイルと呼んでいますが、そうなってしまってからの治療は大変です。最近になって研究が進んでいる分野で、特に女性については「脚から弱る」ことは真実です。脚は筋肉と骨、関節で出来ています。女性の特徴として、更年期を境に骨がもろく、筋肉が落ちやすくなりますので、早めに見つけて予防することが大切です。

性器脱(子宮脱)

膣から子宮、膀胱、直腸などの骨盤の臓器が脱出(飛び出す)した状態です。
不快感、出血、排泄(排尿、排便)の異常などを起こすことがあります。
手術のほかに、ペッサリーという器具を用いた非観血的整復(外来での処置)での治療があります。